上越市議補選告示 新人候補三つどもえ

 上越市議会議員補欠選挙(欠員1)は24日、告示された。投開票は市長選、衆院選と同様に31日。届け出順に日本第一党公認で会社役員の菅原深雪氏(59)、無所属で元中学校教諭の木南和也氏(42)、日本共産党公認で飲食店経営の岩澤健氏(50)が立候補した。田中聡氏の逝去により空席となった1議席を争い、新人3氏が7日間の選挙戦を展開する。(届け出順)

安全保障三つ強調 菅原深雪氏

 菅原氏は上越市昭和町1の選挙事務所付近で出陣式を行い、第一声を上げた。応援に駆け付けた日本第一党福井県本部の坂下輝和本部長に続いてあいさつし、集まった支持者らと共に気勢を上げた後、街宣車で市内を回った。

菅原深雪氏

 自身が掲げる大きく三つの政策公約に触れ、「一つ、食の安全を守る。二つ、自然災害から上越市民を守る。三つ、経済弱者を守る」と強調。契約社員のシングルマザーの切実な声を紹介し、「選挙で『子育てしやすいまちづくり』とうたい、当選した議員は何をしていたのか」と指摘した。

 その上で、特に若い世代、子育て世代に対し「あなたたちの未来を決めるのは、あなたの一票。あなたたちが住みやすいまちをつくる、『この人なら任せられる』という議員に一票を」と呼び掛けた。

 【略歴】上越高、湘北短期大生活学科卒。管工事業の会社役員。日本第一党新潟県本部会計。上昭和町。

調和掲げ子ら導く 木南和也氏

 木南氏は上越市港町1の事務所前で出陣式を行い、関係者らを前に決意の弁を述べた。

木南和也氏

 上越市の持続可能な発展のため、世代間、地域間の「調和」を強調。「人と人との関係が大切。諸先輩が脈々と受け継いできた伝統により、私たちは育てられ生きてきた。これを伝え、この地を支える子どもたちをしっかりと導きたい」と力を込めた。

 日々の市民生活に細やかに目を配る「虫の目」を基本姿勢とする木南氏。「生活者の目線は外さない。(当選の折は)しっかりと地に足を着け、くまなく地域を回り、その良いところを探していく。50年、100年後も繁栄する上越のため努力する。ぜひお力を」と訴えた。

 会場には地元直江津を基盤とする県議、市議、町内会長やサポーターズクラブのメンバーが集結し、必勝を祈念して拳を掲げた。

 【略歴】高田高、法政大文学部卒。元中学校教諭。昨年4月から上教大大学院学校教育研究科在学。港町1。

経済と病院対策を 岩澤健氏

 岩澤氏は上越市栄町の上越民主商工会館前で出陣式を行い、主に新型コロナの経済対策や病院再編問題の対応を訴えた。

岩澤健氏

 飲食店を経営する自身の立場から、「コロナで生活が厳しい方がたくさんおられる。特に飲食店経営の方は仕事が減った、稼ぎが無くなった、仕事を辞めざるを得なくなった。今こそ弱者を救ってあげる時」と声を上げ、100億円規模の市の財政調整基金に着目し「この貯金を切り崩して皆さんに行き渡る支援を」と強調した。

 病院問題について「いざ緊急に駆け付ける時に病院が少なくなったらどうするのか。市民の命、健康、私たちの生活を第一に」と訴えた。

 出陣式には新潟県商工団体連合会の渡部睦夫会長らが激励の弁士。岩澤氏の店でアルバイトで働く女子大学生や、二人の子どもも応援に駆け付けた。

 【略歴】有恒高卒。自営業。上越民主商工会長、日本共産党地区委員会暮らし・子育て相談室長。本町2。

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