新型コロナウイルス感染拡大防止のため神奈川県内で続いてきた飲食店への営業時間短縮、酒類提供制限の要請が25日、約11か月ぶりに全面的に解除された。
飲み屋が集う横浜市中区の野毛地区では店舗の入り口に消毒液、客席にはアクリル板が置かれるなど感染予防が講じられた中、コロナ禍前の忙しさを取り戻しつつあった。
都橋商店街のバー「ホッピー仙人」は開店直後から満席に。店主の熊切憲司さん(67)が県の協力金を原資に購入した二酸化炭素濃度測定器で換気の状況をチェックし、来店客は会話の際にマスクを着ける「マスク会食」に徹した。
全面解除に熊切さんは「やっと元に戻れたね。待ち遠しかった」と安堵(あんど)。店は4月から半年間、休業を強いられ「在庫も機材も一掃した。ここから再スタートです」と前を向いた。