35歳・マーモルがカージナルス新監督に 「年齢は障害にならない」

日本時間10月26日、カージナルスは35歳のオリバー・マーモルが第51代の監督に就任することを発表した。ワイルドカード・ゲーム敗退後、続投が有力視されていたマイク・シルトを「考え方の違い」により解任したカージナルスは、新監督探しをスタート。スタビー・クラップやスキップ・シューマッカーも候補に挙がっていたが、当初から最有力候補だったマーモルが順当に選ばれた。来季開幕時点で35歳273日と非常に若く、2003年インディアンスのエリック・ウェッジ監督(35歳64日)以降では最年少となる。

マーモルは2007年ドラフト6巡目でカージナルスに入団したものの、マイナーで4年間プレーしただけで指導者に転身。2011年からマイナーのコーチや監督を歴任し、2017年からメジャーに昇格して一塁ベースコーチ、2019年から今季までの3年間はシルトのもとでベンチコーチを務めた。ジョン・モゼリアック編成本部長が「彼はいつかメジャーの監督になると思っていた」と語ったように、チーム内での評価は非常に高かった。

マーモルは当時スカウトを務めていたシルトに見出されてプロ入りしており、監督とコーチという関係になってからも強固な信頼関係を築いてきた。カージナルスは「考え方の違い」によりシルトを解任したが、マーモルは「これまでとそんなに変わらない。成功をどのように生かしていくかが大切だ」と話しており、フロントオフィスの考え方を取り入れつつも、基本的にはシルトの路線を継承していくことになるだろう。

最も注目されるのは35歳という年齢だ。来季が現役ラストイヤーとなるヤディアー・モリーナ(39歳)や、女房役とともに引退するとみられるアダム・ウェインライト(40歳)よりも若く、ポール・ゴールドシュミットやノーラン・アレナードといったスター選手たちをコントロールしていかなければならない。しかし、マーモルは「年齢は障害にならない。しっかり準備をして自分の考えを整理しておけば、自ずと選手たちは耳を傾けてくれる」とあまり気にしていない様子。そして、「目標はワールドシリーズに勝つこと。それ以外は失敗だ」と力強く宣言した。

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