長崎市恐竜博物館 開館初日 修学旅行生らでにぎわう 恐竜パークも

全長約13メートルのティラノサウルスの全身骨格に見入る来場者=長崎市恐竜博物館

 国内3カ所目となる恐竜専門の博物館「長崎市恐竜博物館」と、一帯の「長崎のもざき恐竜パーク」が29日、同市野母町にオープンした。博物館では、長崎で見つかった恐竜の化石や全身骨格レプリカ約20体など約180点を展示している。目玉は「トリックス」の愛称があるティラノサウルスの全身骨格標本のレプリカ(全長約13メートル)。親子連れや修学旅行生ら約1300人でにぎわった。
 博物館は鉄筋コンクリート造一部2階建て、延べ床面積は2594平方メートル。常設展示室や企画展示室、化石研究の様子を間近に見学できる「オープンラボ」もある。総事業費は約21億円。記念式典で田上富久市長は「野母崎だけでなく、長崎の南部全体に人の流れをつくっていく場になってほしい」と期待を込めた。
 恐竜パークは約13ヘクタール。博物館のほか、子ども向け遊具8種類、135台収容の駐車場や既存施設の軍艦島資料館などで構成する。
 博物館を訪れた同市宝栄町の津田未央さん(33)は「初日に来られてうれしい。子どもたちに長崎に恐竜がいた歴史に興味を持ってほしい」。トリックスを見た息子の哉汰(かなた)ちゃん(4)は「強そうでびっくりした。また来たい」とはにかんだ。家族4人でパークを訪れた油木町の立山秀昭さん(47)は「子どもは遊具を気に入っている。博物館で学び、パークで遊べるのは子どもにとっても良い施設」と話した。
 博物館の観覧料は大人500円、中学生以下200円。当面は入場者を制限し、同館ホームページで予約を受け付ける。恐竜パークは入場無料。同日、博物館のPR大使に「恐竜くん(田中真士さん)」が就任した。


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