主演映画が好調の木村拓哉 常連だったフジテレビ「月9」から遠ざかった2つの理由

「月9」はフジテレビの看板コンテンツだが…(東スポWeb)

俳優・木村拓哉(48)が主演を務める公開中の映画「マスカレード・ナイト」が大ヒットを記録している。俳優として着実に実績を積み重ねている木村だが、かつては主演の常連だったフジテレビ系の〝月9〟は、すっかりごぶさたとなっている。これには意外な理由があるというのだが、それはいったい――。

「マスカレード・ナイト」は、数々の傑作ミステリーを手掛けてきたベストセラー作家・東野圭吾氏による「マスカレード」シリーズの映画化第2弾。9月17日に公開され、今月10日には観客動員数が200万人を突破した。興行収入もこれまでに33億円を超えている。2019年に公開された、シリーズ第1弾の「マスカレード・ホテル」は、最終興収46・4億円という大ヒットを記録しただけに、今作も期待は大きい。

「木村が演じている新田浩介刑事はなかなかのハマリ役。集客も好調なので、本年度のどこかの映画賞で主演男優賞を受賞する可能性も浮上している」(映画ライター)

木村は、16年にSMAPが解散した後は俳優業を中心に活動。主演ドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)はシリーズ化される人気となった。ベストセラーを単発ドラマ化した主演ドラマ「教場」(フジテレビ系)では新境地を開拓。20、21年と2年連続で年始に2夜連続で放送された。また東映の創立70周年記念作品で、織田信長役を演じるとも報じられた。

だが、関係者からは〝ある疑問〟が浮上している。

「俳優業はかなり好調にもかかわらず、以前は木村が常連だった、フジの看板枠である月曜9時の〝月9ドラマ〟のオファーがなかなか来ないんですよ」(芸能プロ関係者)

木村といえば、1990年代から月9にたびたび主演してきた。「ロングバケーション」「ラブジェネレーション」「HERO」「プライド」など、数々のヒット作を飛ばしたのは記憶に新しい。10年9月に放送されたバラエティー番組「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)では、当時〝あだな芸〟でブレークしていた有吉弘行から「月9バカ」と命名されたほどだったが、12年10月期の「PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~」以来、月9から遠ざかっているのだ。

「これには2つ理由があります」と明かすのはテレビ関係者だ。

「1つは、木村がTBSやテレ朝との仕事を増やすように方向転換したこと。そして、月9サイドも〝脱ジャニーズ〟の方針なんです。ジャニーズ所属の俳優よりも数字を持っている、ほかの事務所の俳優を積極的に起用している」

確かにジャニーズ所属の俳優が月9で主演を務めたのは、19年1月期に放送された「トレース~科捜研の男~」の錦戸亮(同年9月にジャニーズを退所)が最後。それ以降は、他事務所の俳優が主演を務めている。来年1月期の「ミステリと言う勿れ」も菅田将暉が月9初主演を務めることが発表された。

「フジとしては『教場』があるので、あえて〝月9に木村〟というこだわりを持つ必要がなくなった」(同)

木村の中では、月9はもう〝卒業〟しているのかもしれない。

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