王や清原、松井の4年目までより凄い 初本塁打王の燕・村上、驚異の量産ペース

ヤクルト・村上宗隆【写真:荒川祐史】

王貞治は4年目に初のキング、5年目に初の40本到達

ヤクルトの村上宗隆内野手が、シーズン39発で自身初の本塁打王に輝いた。史上最年少での40号到達は来季にお預けになったものの、九州学院高から2017年ドラフト1位で入団し、1年目から1→36→28→39と積み上げてきた。高卒選手にとって大学生活に相当する入団から4年間は、一つの節目に。ここではプロ野球最多の868本塁打を放った王貞治ら高卒スラッガーの4年目までの成績を振り返る。

早実高から1959年に巨人に入団した王貞治は1年目から7→17→13本塁打。一本足打法を取り入れた4年目に覚醒し、38本塁打で初のキングに。5年の1963年に初の40本塁打をマークするなど1974年まで13年連続、通算15度本塁打王に輝いた。

歴代2位の657本塁打を放った野村克也は峰山高(京都)から1954年にテスト生で南海(現ソフトバンク)入団。2年目までは鳴かず飛ばすも3年目に正捕手となり、ベストナインを受賞、4年目に30本塁打で初タイトルを得た。初の40本台は9年目の1962年(44本)だった。

通算525本の清原和博はPL学園高から1986年にドラフト1位で西武入団。1年目にいきなり31本塁打で新人王に、2年目以降も29→31→35と本塁打を量産した。21歳9か月の100号到達は村上に抜かれるまで最年少だった。しかしタイトルに恵まれず、年間最多は5年目1990年の37本だった。

松井は7年目に初の40本台、キング争う鈴木誠と岡本和は4年目に開花

日米通算507本の松井秀喜は星稜高から1992年ドラフト1位で巨人に入団。1年目から11→20→22→38と積み上げた。初タイトルは6年目の1998年で34本、翌1999年に初の40本台(42本)に到達した。NPB9年で通算332発、MLBで175発を記録した。

現役最多の442本塁打を放っている中村剛也は大阪桐蔭高から2001年ドラフト2巡目で西武入団。1年目は出場機会がなく2年目から0→2→22本塁打。7年目の2008年に46本塁打で初タイトルを手にした。村上の同僚である山田哲人は履正社高から2010年ドラフト1位で入団し、2年目から1→3→29本塁打。5年目の2015年に38本でキングになった。

今季、最後まで本塁打王を争った鈴木誠也は二松学舎大付高から2012年ドラフト2位で広島入団。0→1→5本と推移し、4年目の2016年に29本塁打をマークした。岡本和真は智弁学園から2014年ドラフト1位で巨人に入団。1→0→0本と3年目までは苦しみ、4年目の2018年に33本とブレーク。今季は2年連続で本塁打王と打点王の2冠に輝いた。

光星学院高から2006年高校生ドラフト1巡目入団の巨人・坂本勇人は0→8→18→31本。大阪桐蔭高から2007年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団の巨人・中田翔は2年目から0→9→18本。横浜高から2009年ドラフト1位で横浜(現DeNA)入団のパイレーツ・筒香嘉智は1→8→10→1本。村上がいかに早くプロの水に慣れたかが分かる。(Full-Count編集部)

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