川崎優勝 主力が次々抜けるチーム崩壊の危機も乗り切った秘訣を鬼木監督が激白

川崎から移籍した三苫(左)と田中(東スポWeb)

J1川崎の鬼木達監督が、主力選手の相次ぐ移籍によりチーム崩壊の危機に直面しながら圧倒的な強さを維持した秘訣を激白した。

J1川崎は3日に行われた浦和戦(等々力)で1―1と引き分け、J1連覇を果たした。今季34試合でわずか1敗でリーグ最多の71得点、同最少の22失点と絶対的な強さを誇った。

しかし今季はシーズン途中にMF田中碧(デュッセルドルフ)とMF三笘薫(サンジロワーズ)という大黒柱の2人が欧州へ移籍。チーム力の低下が懸念される時期もあった。

優勝決定後に会見した鬼木監督は「シーズン最初から、いろんな要素に引っ張られないようにしなければならないと思っていた。結果が出なければ、必ず誰々が抜けたとか話題になる。結果を出すために人をどうやって育てていくか。そこで焦ってはなかなか育っていかないので、そこのせめぎ合いを意識しながらマネジメントしてきた」と主力の離脱も覚悟しながらチームの底上げを常に意識して指揮を執った。

そして「薫や碧が抜けた後、選手たちが勢いよくガンガンやってたのが停滞したとき、少し我慢の時期で『少し勢いが足りなくなってもここを耐えればまたみんな伸びてくるよ』と。できるだけプレッシャーを与えすぎないように、そういうイメージで、じれずに焦らず自分の中でやってきた。選手を信じていけば必ず良い結果が生まれると、この5年間やっている」と強さの理由を説明。選手の能力を信じて、それを引き出すことに注力して戦力の維持に成功している。

指揮官と選手の強い絆が川崎の黄金時代を支えている。

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