選手より目立つ!? 日本ハム・新庄監督“話題独占”はチーム底上げへの「計算」か

SNSで“におわせ投稿”を連発(東スポWeb)

奇想天外な〝新庄采配〟が早くもさく裂した。期待とともに誕生した日本ハム・新庄剛志監督(49)の就任会見は4日に札幌市内で行われるが、会見に先だって3日のSNSで新監督は〝におわせ投稿〟を連発した。

ツイッターでは「今、北海道に着き心が熱くなりました。さぁ、ポプラ(コンビニ)に行ってきます」「えっ、ポプラ無くなったの」と書き込み、その数時間後のインスタグラムには「住む家を見に行って来ました。帰りは公園を散歩しながら記念撮影!!」と紅葉真っ盛りの公園を黒ずくめの衣装でポージングする自身のショットをアップした。

一方でこの日、沖縄・国頭村で始まった秋季キャンプでは稲葉篤紀GM(49)も始動。予告通りジャージー姿でグラウンドに現れた新GMは前日ミーティングで「来年のレギュラーは誰一人決まっていない」という新庄監督の考えを伝えた上で「監督には『(現役時代と同じ)左打者を教えてほしい』と言われている」と〝兼任打撃コーチ〟要請を受け清宮ら左打者の指導に精を出した。

かつて日本ハムを44年ぶりの日本一に押し上げた2006年優勝メンバーのキーマン2人がGM&監督として再タッグを結成。両者はともにその役職の枠を軽々と飛び越え自由な発想でCS前の球界の話題を独占している。まずはこれこそが攻撃力が12球団ワーストで、3年連続5位に沈んだ日本ハム底上げのための仕掛けのようだ。

両者のチームへの思いを知る球団関係者はいう。「一見、選手よりも監督やGMばかりが注目されていますけど、これにはあの2人ならではの計算があると思う。プロ野球選手の本分は『注目された中でどう結果を出すか』。まず、あの2人が注目されることで注目をファイターズに向けさせる。その目の中で練習をすることで若い選手たちは手を抜けなくなる。それが今後、日常化してくることでプレッシャーのかかる場面で結果を出すにはどうすればいいかを考え始めるようになる。あの3年間(新庄監督が選手として在籍した04~06年)もそういう環境の中で、森本やダルビッシュら若手が活躍して全国区になって行った」。

圧倒的な戦力層の薄さをどう底上げするか、の手っ取り早い手法はまずメディアとファンの目をチームに向けさせること。その効力を稲葉&新庄コンビは自らの実体験で知り抜いており、今オフの話題を独占しそうだ。

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