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今年8月9日の長崎原爆の日の平和祈念式典で、被爆者代表として「平和への誓い」を読み上げた岡信子(おか・のぶこ)さんが4日午前8時42分、肺がんのため長崎市の病院で死去した。93歳。長崎市出身。葬儀は関係者のみで執り行う。
16歳の時、爆心地から1.8キロの長崎市東北郷(現在の住吉町)の実家で被爆。大阪の看護専門学校に通い、帰省中だった。左半身にガラス片が刺さるなどのけがを負いながらも、日本赤十字社県支部の招集で新興善国民学校の救護所に動員された。
被爆者団体には所属せず、晩年まで体験を語ってこなかったが、「式典で平和の尊さを発信したい」と今年初めて平和への誓いの公募に応じた。過去最高齢の被爆者代表として、過酷な体験を証言し、核兵器廃絶を訴えた。
式典後、がんと判明。その後も「命ある限り語り継ぎたい」と大学生に講話するなど活動を続け、被爆体験の継承に力を尽くした。