長崎県高校駅伝 男子 松浦先手、正攻法で雪辱Ⅴ 1区・網本が飛び出す

男子第1中継所、松浦の1区網本(左)から2区小川へトップでたすきが渡る=県立総合運動公園周回コース

 先手必勝でライバル鎮西学院を寄せつけなかった。昨年2位に甘んじた男子の松浦が、強気のレース運びで“雪辱V”を達成。1区網本が序盤の4キロ地点から思い切りよく飛び出して「しっかりと勢いをつけることができた」。以降、後続に影すら踏ませずにゴールテープを切った。
 3連覇が懸かっていた昨年は1区でつまずき、鎮西学院から一度も先頭を奪えないまま42キロを終えた。苦い経験を踏まえ、今回はエースを1区に投入する正攻法で勝負。澤田監督の意図を理解した選手たちは、昨年と“真逆”のレース展開を演出してみせた。
 レース前は長距離区間の3、4区で「やや鎮西学院に分がある」と評されていたが、3区を走った主将の吉浦は「貯金がある分、自分を見失わずに走れた」。中学時代から競り合ってきた鎮西学院のエース山下に追われる展開の中で手堅く走り、1年の川原が4区を走り終えたころには逆にタイム差が広がっていた。
 全国はこれまで3度挑み、2012年33位、18年23位、19年(記念大会で58校出場)40位の成績。吉浦は「前でレースを進めて、今年こそ県高校記録(2時間5分36秒)を更新したい」と冬の目標を掲げる。澤田監督が「かなり底上げが進んでいる」と手応えを得ている陣容で、4度目の都大路に乗り込む。


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