フェリーみしま救難訓練 壱岐市、海保、漁協など連携

急病者に見立てた人形を担架に乗せて下船する救急隊員=壱岐市郷ノ浦町、郷ノ浦岸壁

 長崎県壱岐市郷ノ浦町の二次離島、三島(大島、長島、原島)と、本島を結ぶ市営定期船「みしま」の火災救難訓練が10月26日、郷ノ浦港岸壁と周辺海域であった。
 壱岐市が主催し、壱岐海上保安署、壱岐署、同町漁協、市消防本部が参加。車両甲板から出火して乗客1人が海に転落、巡視艇いきぐもが整備中との想定で、通報や連絡の流れ、緊急避難や消火活動、下船誘導の手順などを確認した。
 救助活動では、いきぐもに代わり同町漁協の船舶ニューいそかぜが出動。海に転落した乗客役を引き上げて郷ノ浦港に搬送した。
 海上では、壱岐海保の小型艇が周辺の安全を確保。船内での消火活動に加え、壱岐署の警備艇が消火活動に加わり無事鎮火した。
 郷ノ浦港に着岸した「みしま」に救急隊員が乗船し急病患者を搬送する手順を確認して訓練を終了した。
 訓練を視察した白川博一市長は「大きな被害を防ぐには迅速な対応が極めて重要になる。救難訓練は大変意義があり、日々の安全運航に生かしていきたい」と述べ、関係機関に感謝した。

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