ドジャースがカーショウにQO提示せず 再契約を目指す方針は変わらず

ドジャースはコリー・シーガーとクリス・テイラーの2人にクオリファイング・オファーを提示した一方、レジェンド左腕のクレイトン・カーショウへの提示を見送った。ただし、将来の殿堂入り投手を引き留める方針に変わりはないとみられている。なお、ドジャースからFAとなった有力選手では、ケンリー・ジャンセンは以前に同オファーを提示されたことがあるため対象外、マックス・シャーザーも以前に同オファーを提示されたことがあり、また今季途中に移籍しているため対象外である。

現在33歳のカーショウは、今季22試合に先発して121回2/3を投げ、10勝8敗、防御率3.55、144奪三振を記録。左肘の炎症で2ヶ月以上戦列を離れたため、直近4年で3度目、直近6年で4度目となる規定投球回未満に終わり、防御率はメジャー1年目の2008年(107回2/3で防御率4.26)を除けば自己ワーストだった。また、左前腕の故障によりポストシーズンを欠場し、PRP注射による治療を受けている。

今のところ、来春のスプリング・トレーニングには間に合う見込みだが、現役続行はカーショウ自身の意思にかかっている。メジャーリーグ公式サイトでドジャースを担当するフアン・トリビオ記者は「以前のようなパフォーマンスを発揮できるだけの健康状態が戻らないと判断した場合、カーショウは現役引退を選択する可能性がある」と指摘。また、現役生活最後の地として「故郷のダラスに近いチーム(=レンジャーズ)との契約を選択する可能性もある」という。カーショウは妻のエレンをはじめとする家族と相談しながら決断する意向を示している。

トリビオ記者によると、カーショウが現役続行を選択した場合、「ドジャースはカーショウを呼び戻すためにあらゆる努力をする準備ができている」という。クオリファイング・オファーを提示しなかったのは、カーショウがPRP注射後のリハビリを行い、現役続行について熟考しているなかで、同オファーについての決断を迫ることを避けたかったからだとみられている。ただし、同オファーを提示しなかったことによって他球団はカーショウ獲得に動きやすくなった。レジェンド左腕の動向に大きな注目が集まることになりそうだ。

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