児童たちが座禅を体験、「心地よかった」 伊勢原の寺

希望する児童に肩を軽くたたく警策を行う能満寺の松本住職=伊勢原市三ノ宮

 伊勢原市三ノ宮の能満寺で4日、市立伊勢原小学校の6年生が座禅を体験した。同寺の松本隆行住職から足の組み方や呼吸法などの手ほどきを受けた後、目を閉じて背を伸ばし、心を落ち着かせることの大切さを学んだ。

 同校の本年度の修学旅行は、新型コロナウイルスの影響で県内を中心としたプログラムに変更となり、その一環。同寺の本堂に集まった児童に松本住職は、仲間同士で座禅をすることは協調性や発想力が湧くほか、くよくよせずに前向きになれることなどの効果があることを説明。「みんなで心や呼吸を整える時間を共有して、簡単に良い悪いの判断をしない気持ちを持ってほしい」と説いた。

 児童は1回約12分の座禅に2回挑戦。心地よい風が吹き抜ける本堂で、葉が擦れ合う音や鳥の声を聞きながら、背筋を伸ばし目を閉じていた。松本住職は希望する児童に肩を軽く打ち集中を促す警策(きょうさく)もしていた。

 座禅を終えた児童(11)は「風の音、鳥の声が聞こえて心地よかった。きれいな空気がすっと入っていくのが分かって、いい経験ができた」と穏やかな様子だった。

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