災害対策などで連携 長崎大大学院 工学研究科 長崎河川国道事務所 協定を締結

協定書に調印した松田工学研究科長(右)と金井所長=長崎市文教町、長崎大

 長崎大大学院工学研究科と国土交通省長崎河川国道事務所は9日、災害対策やインフラ整備などで連携・協力する協定を結んだ。豪雨などで被災した道路や斜面などの調査、復旧工事に関して大学が指導・助言し、同事務所が管理する道路や橋梁(きょうりょう)などのインフラ長寿化に関する研究や教育などでも密接に連携する。
 近年、気候変動に伴う台風や集中豪雨による水害、土砂災害が頻発。今後も発生が予想されることから両者は斜面を調査し、災害発生も予測する。大学は、道路ののり面が崩壊するなどした場合は原因を調査し、復旧工法の選定など指導や助言をする。地域の防災イベントへの協力、架橋から半世紀がたつなど老朽化した橋梁の診断なども行う。
 同事務所は学生に向けて社会基盤の整備、保全、防災・減災に関する授業や、技術者育成に向けて工事現場の見学なども行う。
 長崎大で協定調印式があり、松田浩・同大大学院工学研究科長は「インフラ整備への人材の育成や先端技術の社会実装を進め、県の活性化に貢献したい」。金井仁志・同事務所長は「安全、安心、持続可能で将来にわたって豊かさを実感できるまちづくりにつながると確信している」とそれぞれあいさつした。

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