韓国紙「日本のお家芸だった電池素材、韓国は余りものを使わされた」「今では市場は覆された」

二次電池(バッテリー)用素材の分野において韓国が日本企業を追い越しているとの指摘が出ている。

参考記事:中国紙「韓国の尿素不足は自業自得、中国と何の関係があるのか?」「日本の輸出規制に学ばず」

韓国経済新聞は9日、日韓の二次電池素材企業を比較する記事を掲載した。

同紙は「二次電池の必須素材の一つである銅箔(エレクトロフォイル)は、10年前は日本のお家芸だった」とし、古河電工と日本電解の同分野市場シェアが2009年基準でそれぞれ42.6%、12.7%となり、両社で世界の二次電池銅箔市場の半分以上を占めていたことを挙げた。

しかし、「市場は10年ぶりに覆された」とし、韓国のイルジンマテリアルズとSKCが2019年基準で9.7%、7.4%のシェアを占め、古河電工は2.8%、日本電解は2.3%までシェアを落としたことを挙げた。低品質製品に関しては中国のシェアが高いが「高品質の銅箔は韓国企業の舞台になった」「シェアは急激に上昇し、高品質市場グローバル1位と2位を韓国企業ががっちり抑えている」と強調した。

SKアイテクノロジーのポーランド分離膜工場/SKイノベーション提供

韓国経済新聞はこれら企業の企業価値についても比較しており、「古川株価は最近5年間で24%落ちた」ことなどを挙げ、「日本企業の株価は5年間の上昇率で見ると、イルジンマテリアルズ(777%)、SKC(513%)と比較すらされない」と伝えた。

同紙は、同じく二次電池の核心素材である分離膜市場でも同様の現象が起きていると指摘し、「日本の旭化成と東レが伝統的な強者だった」とし、「韓国企業は日本企業が使って余った分離膜を使うしかなかった」と伝えた。

しかし同紙は、「旭化成と東レの株価は5年間でそれぞれ18%、-18%と低迷した」ことや両社のプレミアム湿式分離膜市場シェアはそれぞれ23.7%、23.6%であるのに対し、後発走者である韓国SKアイテクノロジーのどうシェアが26.5%でトップに成長したことを強調した。また、SKアイテクノロジーが今ではソニーやパナソニックなど日本企業にも分離膜を供給していると伝えている。

さらに二次電池用正極材市場でも「日本の日亜化学、BTBMなどがNCM(ニッケルコバルトマンガン)正極材の強者だった。NCA正極材も日本のSMMがあった」としつつ、「しかし、NCM、NCAとも韓国企業の舞台となった」と伝えている。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「我が国の企業は本当に優秀で誇らしい」

「誇らしい。おかげで力が出る」

「かっこいい、日本には無条件で勝たねば」

「尿素水をまず解決しような」

「要は株を買えという記事だな」

「…日本とは色々と共有して協業する方が結局は愛国になると思うぞ」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

参考記事:東レと韓国LG化学、電池分離膜を合弁生産か…EV普及で急成長分野 韓国紙報じる

参考記事:韓国紙「日本企業のフッ化ガス工場は許可、韓国企業は不可…」「国産化しても…販路も開けない」

参考記事:韓国紙「米有力カジノグループらが韓国離れ日本に」「年2,700億円の損害…日本にカジノ産業丸ごと奪われる」

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