【ボクシング】井上拓真 世界への〝通過点〟で3―0判定勝利も「課題いっぱい見えた」

和気に(右)完勝した井上拓真(東スポWeb)

WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦が11日、後楽園ホールで行われ、元WBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(25=大橋)が元東洋太平洋スーパーバンタム級王者和気慎吾(34=FLARE山上)を判定3―0で下し王座を獲得した。

あくまで〝通過点〟に位置づける井上拓にとって、負けられない一戦だった。4ラウンド(R)に右ストレートで初めてダウンを奪うと、後半は左フックを合わせる場面が目立ち、10Rはロープに追い込んで連打。最終12Rは両者が打ち合う展開になるも、結果的に井上拓の完勝だった。

2019年11月にWBCバンタム級王座統一に失敗。今年1月には栗原慶太(一力)に判定勝ちで東洋太平洋同級王座を獲得したが、その王座を返上し、今回は1階級上のスーパーバンタム級で初のタイトルに挑んだ。

ただし、本人が目指すのはあくまで世界王座への再挑戦。井上拓は「勝ってホッとしているんですけど、課題もいっぱい見えたので、ここから世界と言っている以上は直していきたいです」と力を込めた。

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