母国F1表彰台のペレスに、ルクレールから胸を打つメッセージ

 F1第18戦メキシコGPで、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスが3位を獲得、メキシコ人として初めてメキシコGPの表彰台に立った。母国で圧倒的な人気を集めるペレスの表彰台フィニッシュにより、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスには喜びと感動が溢れた。

 なかでもペレスの父親であるアントニオ・ペレス・ガリバイの喜びは大きかった。彼はマシンを降りた息子を、満員のフォロ・ソル・スタジアムで出迎え、感情を爆発させた。

2021年F1第18戦メキシコGP 3位セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)を祝福するペレスSr.

 ペレスの一番の支援者として、揺るぎないサポートを与えてきたペレスSr.のこの日の姿は、周囲の人々にも感動をもたらした。
 そのなかのひとりが、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。ペレスSr.は、月曜日にスペインのメディアの『Marca』に話すなかで、遠くから父子の歓喜の光景を見ていたルクレールが、後にセルジオに電話をかけてきたと明かした。

「昨日、シャルル・ルクレールからチェコに電話があった」とペレスSrは言う。

「彼(ルクレール)はこう言った。『チェコ、君の両親があんな風に祝う姿を見て、僕がどれほど幸せな気持ちになったか、君は知らないだろうね。涙が出てきたよ。父に僕の姿を見てもらえたらどんなにうれしかっただろう』」

2021年F1第18戦メキシコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 ルクレールは2017年に父親を亡くしている。父エルベ・ルクレールは元レーサーで、息子の人生とキャリアを力強く支えた存在だった。幼いシャルルにモータースポーツへの情熱を植え付け、F1を目指してステップアップしていく才能ある息子をサポートし続けた。

 エルベ・ルクレールは、シャルルがF1参戦を果たす前年に病気で亡くなった。

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