ABBAのフリーダ、40年ぶりの再結成やヴァーチャル・コンサートについて語る

photo credit Baillie Walsh

ABBAのフリーダがBBCラジオに出演し、グループの再結成、自身がアバターとして登場する来年開催のヴァーチャル・コンサート、そして彼らの名を一躍世界に知らしめた“ユーロビジョン・ソング・コンテスト”を現在は見ていない事実について語った。

<ABBA/アバ復活!約40年ぶりの新曲ミュージック・ビデオ>

ゾーイ・ボールがホストを務めるBBCラジオ2の“ブレックファーストショー”での独占インタビューの中で、フリーダ・リングスタッドは、ニューアルバム『Voyage』の制作に繋がったセッションについて、「実は何も期待していなかった」ことを明かし、次のように語った。

「新作をリリースする時は、いつも少し緊張します。ただ、40年前と比べると、今はちょっと違っていて、個人的には、若い頃は仕事で成功することにこだわっていましたが、今はそれほどでもありません。以前のインタビューでベニー(・アンダーソン)が言っていたように、今の私たちは何かを証明する必要はありません。ですから、ただ楽しむために歌っているので、それが実際にいい気分なんです。そして、人々がそれを気に入ってくれれば、それはもちろん素晴らしいことです」

またフリーダは、この新作のレコーディングが、メンバーとの数十年ぶりのスタジオでの共演になったものの、4人は緊密に連絡を取り合っていたことも明かしている。

「私たちは一緒に仕事をすることをやめたことはありません。というのも、長年にわたってさまざまなことに関するミーティングを行ってきましたし、多かれ少なかれ連絡を取り合ってきたからです。ABBAのヴァーチャル・ライヴやアバターのアイデアが出てきたときに、ベニーがそのライヴで新曲を2、3曲入れようと提案したのがきっかけでした。みんなとの仕事はいつも楽しいので、期待してスタジオに行きました。少し緊張しましたが、もしうまくいかなかったらリリースしなくてもいいと思ってましたから」

スタジオでの作業について、彼女はこう語っている。

「スタジオに入って、まずリハーサルをして、歌詞とキーを確認します。ベニーが作る曲は、ヴォーカルの幅が広いので、実際に歌い始めた時に、誰がその曲に一番向いているのかがわかるんです。それに、アグネタが素晴らしいのは、彼女は物語を伝えるのが本当に上手なんです。彼女が伝えるストーリーには何か不思議な力がありますが、残念ながら私にはそれがありません。でも、それは良いことかも。というのも、私たちはそれぞれ歌詞や曲を異なる方法で歌っていますからね。私たちはお互いにとても正直なんですよ。私は、アグネタほどうまくできないとわかっていることはやるつもりはありません」

来年5月にロンドンで開催予定の、ABBAのメンバーが若い頃の姿のアバターとして登場する“ABBA Voyage”コンサートについては、彼女はこう熱く語った。

「このプロジェクトで一緒に仕事をしている人たちは皆、素晴らしく、クリエイティヴなので、とてもいい気分です。最初は何を信じていいのかわかりませんでしたが、やっていくうちにだんだんわかってきました。正直、理解するのは難しかったですが、今は結果が見えてきて、このプロジェクト全てにとても興奮しています」

1974年に「Waterloo」で優勝したユーロビジョン・ソング・コンテストの開催国であるUKとの関係については、次のように述べている。

「UKは私たちにとってとても重要な国です。ある意味、UKとの間には、世界のどの国にもない強い絆があります。私たちはUKでたくさんのことを経験し、たくさんのことを行ってきました。何年か実際に住んだこともあります。それくらい私はUKと強い絆を持っていて、特にヘンリー・オン・テムズには何年か滞在したのですが、そこで出会ったのが、今一緒に暮らしている40年来の夫で、私は彼のことを“My Bloody Englishman”と呼んでいます」

また、今でもユーロビジョン・ソング・コンテストを見ているかという質問に対し、彼女はこう答えた。

「残念ながら今は見てません。なぜなら、ユーロビジョンはここ何年かで大きく変わり、当時とは違うものになってしまったので、あまり興味が湧かないんです。今はショーのようになっていて、とても技術的で、いい曲も出てきますが、私はユーロビジョンのファンだとは言えませんし、言うべきではないかもしれません。ただ出身者であることは確かです」

先日、ベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが示唆していた、これがABBAの最後のアルバムになるという話題については、彼女は若干違った見解を述べている。

「私は、“ありえないとは言わない”っていうことを学びました。今年、私たちはこれが最後のレコーディングになるだろうと言ってきました。なぜなら、私たちの年齢を考えると、もう若くはないし、この先どうなるかわからないからです。でも、私が言っているのは、わからないから確信はないということです」

最後に彼女は、特に好きなABBAの曲として、1981年の『The Visitors』に収録されている「I Let The Music Speak」を選び、インタビューを締めくくった。

Written By Paul Sexton

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ABBA『Voyage』

**ABBA『Voyage』
**2021年11月5日発売

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