バイエズの市場は「予想以上に広い」 早期のメッツ残留は消滅か

メッツからFAとなったハビアー・バイエズは、カルロス・コレア、コリー・シーガー、トレバー・ストーリー、マーカス・セミエンなど人材豊富な遊撃手市場で埋もれてしまうことを回避するために、早い段階でメッツと再契約を結ぶ可能性があるとみられていた。しかし、オフシーズンが始まってみると、予想以上に多くのチームがバイエズに興味を示しており、バイエズが早期のメッツ残留を選択する可能性は低下しているという。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者の話として伝えている。

現在28歳のバイエズは今季カブスとメッツで合計138試合に出場し、打率.265、31本塁打、87打点、18盗塁、OPS.813をマーク。OPS.599に終わった昨季の大不振を脱し、打点王&MVP投票2位の2018年ほどではないものの、2019年に近いレベルまで成績を戻した。ただし、28個しか四球を選ばなかったのに対してリーグ最多の184三振を喫するなど、粗いバッティングは依然として改善されていない。

バイエズは昨年、二塁手よりも遊撃手としてのプレーを希望していることを明言。ただし、その際に「親友のフランシスコ・リンドーアと二遊間を組めるのであれば二塁を守ってもいい」と話し、実際に今季はメッツでリンドーアとの二遊間が実現した。メッツ残留を選択し、今後もリンドーアと二遊間コンビを形成する可能性もあるが、予想以上に多くのチームが興味を示している今、遊撃手として獲得してくれるチームからのオファーを待つ可能性が高まっている。

FA市場の5人のスター遊撃手(コレア、シーガー、ストーリー、セミエン、バイエズ)のなかでは、バイエズは「5番手」という評価が一般的。よって、コレアやシーガーの獲得を逃したチームがバイエズ狙いにシフトする可能性もあり、バイエズは他の遊撃手の移籍先が決定するのを待たされることになるかもしれない。また、他の4人はクオリファイング・オファーを提示されており、獲得の際にドラフト指名権の喪失が発生しないのはバイエズの魅力と言える。

© MLB Advanced Media, LP.