【ボクシング】再戦決定!〝バッティング騒動〟拳四朗VS矢吹正道 両陣営が会見で発表

9月22日の試合で9Rに矢吹(右)の頭が寺地の顔面にヒット。このバッティングで寺地は右目上を負傷(東スポWeb)

ついに断が下された! 9月22日のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチの〝バッティング騒動〟で遺恨を残した前王者・寺地拳四朗(29=BMB)、現王者・矢吹正道(29=緑)の両陣営が15日、大阪府内で記者会見を開き、正式に再戦することを発表した。

会見には同試合プロモーターの真正ジム・山下正人会長、拳四朗の父でBMBジムの寺地永会長、矢吹陣営の緑ジム・松尾敏郎会長が出席。山下会長は世界ボクシング評議会(WBC)から「再戦指令」があったことを明かし、両陣営も再戦の意向を確認した。

同試合では第9R残り1分秒、矢吹のヒッティングによって拳四朗が右目上をカットして大流血。拳四朗はTKO負けを喫してV9を逃し、試合後に10針以上を縫う事態となった。後日、この映像がスローモーション付きでSNSで拡散されると「故意のバッティングだ」との指摘が広がり、拳四朗陣営は辻口信良弁護士を通して日本ボクシングコミッション(JBC)および同試合スーパーバイザーの安河内剛氏へ「バッティングは故意ではないか」との趣旨の意見書を提出。新王者の矢吹は一転してバッシングの対象となり、英大手プロモーターとの契約が白紙になるなど大騒動に発展していた。

その後、先月26日にJBCは文書で「現場における判断として不合理とは認められない」と回答。これを受けて寺地会長は今月8日の会見で「JBCの文面に『特段の問題もない』との表現で返されたことに憤りを覚えた。(レフェリーの判断が)間違いだったと認めれば済む話。JBCの不誠実さを垣間見た」と怒りをあらわにしていた。その一方で、WBCは試合映像を精査した上で「ダイレクトリマッチ」の指令を決定していた。

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