76年前の文化よみがえる「鎮魂の能」 広島市

15日午後6時から原爆ドーム前で「鎮魂の能」が行われました。

原爆ドーム周辺は被爆前「猿楽町」と呼ばれ、能楽師などが多く住む能ゆかりの街でした。

しかし、原爆によってその伝統文化も失われてしまいます。

この舞台は原爆ドームのすぐ横に住んでいた被爆者で映像作家の田辺雅章さん(83)が企画。

2年がかりで準備を行い、人々の暮らしそして「文化」すら奪った原爆の悲惨さを伝えたいと話していました。

演じるのは福山を拠点に活動している喜多流大島家5代目の大島輝久さんと大島衣恵さんです。

演目は「高砂」と「羽衣」。「羽衣」は人々の平和や幸福を思う願いが込められています。

感染症対策のため無観客で行われ、その様子はユーチューブで生配信されています。

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