令和になっても売れ続ける「バカの壁」450万部突破!著者「よくわからない」

養老孟司氏(東スポWeb)

2003年に刊行された解剖学者・養老孟司氏の著書「バカの壁」が、このほど刷り部数450万部を突破した。発行元の新潮社が16日までに明らかにした。

平成で最も売れた新書である「バカの壁」。03年のベストセラー第1位のほか、同年の「新語・流行語大賞」トップテン入りなど、そのヒットは社会現象となった。3年目を迎えた令和も版を重ね、ロングセラーぶりは変わらない。

養老氏は新潮社を通じたコメントで、450万部超について「どうして売れたのか。よく聞かれるのですが、私自身もわかっていません」。続けて「私は長年、自分の常識は世間とズレていると考えてきました。今もそうですが、それが悩みでストレスだったんです。そのストレスとどう折り合いをつけられるか。世間とどう折り合いをつけられるか。それをまとめたから、読まれたのかと思います」と分析した。

「そんなふうに悩んできた人がどれだけ多くいることか。ずっと版を重ねてきた理由として思いつくのは、そこです」

養老さんの著作では04年に「死の壁」が刊行され、以後も「超バカの壁」「『自分』の壁」など「壁」シリーズに。12月17日、最新作「ヒトの壁」の発売も決まった。

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