周囲からも高評価だ。大相撲九州場所3日目(16日、福岡国際センター)、一人横綱の照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が、幕内若隆景(26=荒汐)を押し出しで下し、初日から3連勝とした。
相手を全く問題にしない横綱相撲で安定感を見せ、取組後は「落ち着いて下からさばいていこうと思っていた。(まわしを)取らなくても圧力をかけていくという感じ。落ち着いてやればいいかなと思っている」と貫禄を漂わせた。土俵下の錦戸審判長(元関脇水戸泉)も「アワを食わない(慌てない)。上半身をうまく使っているし、下半身もどっしりしている。普通は上半身を曲げると下半身も曲がるんだが、照ノ富士は曲がらない」と、その身体能力にうなった。
前日の幕内大栄翔(追手風)との一番はあわやの場面もあったが、照ノ富士は「昨日は昨日。今日は今日。明日からまた頑張ります」。すでに今後の戦いに目を向けていた。