月500円で波佐見焼レンタル 長崎大「Kigae」グランプリ 学生ビジネスプランコン

グランプリ受賞を喜ぶ「Kigae」の山羽代表(左)=長崎市、出島メッセ長崎

 長崎県内の学生を対象に大学発ベンチャー企業の発掘や育成支援を目指す「長崎学生ビジネスプランコンテスト2021」が14日、長崎市尾上町のMICE施設「出島メッセ長崎」であった。グランプリに長崎大のグループ「Kigae」(山羽香穂代表)が発表した月500円で波佐見焼が一定限度自由に借りられるビジネスプラン「Kigae」が選ばれた。
 十八親和銀行(長崎市)、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が主催。今年で4回目。コンテスト前の教育プログラムに応募した県内の大学、高等専門学校など63組のうち、38組がビジネスプランを応募。予選会を通った12組が本選でプレゼンテーションした。
 Kigaeは、波佐見焼の余剰在庫を活用し、月額500円で最大50点までの食器が借りられる仕組み。器の保管場所を東彼波佐見町内に設け、そこに足を運べば自由に交換できる。
 同町には百万点超の在庫を抱える商社もあるといい、環境問題に敏感な若い世代をターゲットにした。「服を着替えるように器を替えてみては」という発想から名付けたという。
 ブランド食器は使いたいが、多額な購入費は避けたいという調査結果も紹介。山羽さんは「波佐見に来てもらうことで消費が生まれる」とし、「いろんな物、場所で応用できる。将来的にはヨーロッパでやりたい」と夢を語った。グランプリには賞状と賞金30万円が贈られた。
 準グランプリに当たる優秀賞(十八親和銀行賞)には県立大学のグループ「3DBONEs」(鬼塚俊佑代表)の「3Dモデルを用いた医療支援」と、佐世保高専のグループ「Beyond Nagasaki」(田中陽樹代表)の「ネズミ駆除支援システム『Rattus-Catchs』」が選ばれた。


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