アスレチックス 主砲・オルソンのトレードに莫大な対価を要求か

アスレチックスは主力選手の放出を検討しているとみられ、ヤンキースなどが強打好守の正一塁手マット・オルソンの獲得に興味を示していることが報じられている。しかし、オルソンのトレードは簡単には実現しなそうだ。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、あと2年保有できるオルソンのトレードに関して、アスレチックスは莫大な対価を要求しているという。ヘイマン記者はオルソンの価値を踏まえ、「アスレチックスが対価を高望みしていることを責めることはできない」と伝えている。

現在27歳のオルソンは、今季156試合に出場して打率.271、39本塁打、111打点、OPS.911の好成績をマーク。打率、本塁打、打点の打撃3部門でいずれもキャリアハイを更新し、88四球と出塁率.371も自己ベスト、OPSも規定打席以上のシーズンでは自己最高の数字だった。昨季は245打席で77三振(三振率31.4%)を喫していたが、今季は673打席で113三振(三振率16.8%)と大幅減。本塁打や四球を減らすことなく三振率を大幅に向上させ、ワンランク上の打者へと成長を遂げた。

また、一塁の守備でもリーグ屈指の実力を誇っており、2018~19年に続く3度目のゴールドグラブ賞を受賞することはできなかったものの、昨季に続いて今季も同賞のファイナリスト入り。来季が年俸調停期間2年目のシーズンとなり、年俸は今季の500万ドルから1200万ドル前後まで上昇することが予想されているが、それでも実力を考えれば格安であり、トレード市場で大きな注目を集めることが確実視されている。

メジャーを代表する強打好守の一塁手を「相場より安い金額」で「FAまであと2年」保有できるため、アスレチックスが莫大な対価を要求するのは当然と言えるだろう。なお、日本時間11月17日の時点では、ヤンキースはオルソンに関してアスレチックスに問い合わせを行ったものの、交換要員を含む具体的なトレード交渉には至っていないことが報じられている。今後の動向に注目したい。

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