メッツがさらなる補強 キャナと2年2650万ドル+オプション1年で合意

エドゥアルド・エスコバーとの契約合意が報じられたばかりのメッツがさらなる補強に動いた。地元紙「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマン記者によると、メッツはアスレチックスからFAとなったマーク・キャナと2年2650万ドル+オプション1年で契約合意に至ったという。キャナはパンチ力と高出塁率を兼ね備えた32歳の外野手で、外野3ポジションと一塁を守ることができる。キャナの獲得により、メッツが自軍からFAとなったマイケル・コンフォートとの再契約する可能性は低くなったと言えそうだ。

キャナは2010年ドラフト7巡目指名でマーリンズに入団し、2014年12月のルール5ドラフトでロッキーズに指名された直後にアスレチックスへトレードされた。2015年にいきなり124試合に出場して16本塁打を放つと、翌年は背中の故障で長期離脱し、2017年もメジャーとマイナーの往復となったが、2018年から完全にメジャー定着。2019年には126試合に出場して打率.273、26本塁打、出塁率.396、OPS.913という自己最高のシーズンを過ごした。

短縮シーズンの昨季は59試合に出場して出塁率.387をマークし、今季は自己最多の141試合に出場して自身初の規定打席到達。打率.231、17本塁打、61打点、12盗塁、OPS.746とやや低調な成績だったが、77四球に加えてメジャー最多の27死球を記録し、出塁率は.358とキャリア平均を上回った。今季は左翼手としての出場が多かったものの、右翼や一塁のみならず中堅を守ることができるのも魅力の1つである。

正右翼手のコンフォートがFAとなり、外野手の補強が必要となっていたメッツは、クリス・ブライアント、鈴木誠也、ニック・カステヤーノスらの獲得に動く可能性が取り沙汰されていたが、キャナの獲得によりコンフォートとの再契約も含め、大物外野手の獲得に動く可能性は低くなった。地味ではあるものの、エスコバーとキャナという実力派2選手の獲得は、選手の起用法にフレキシビリティをもたらす好補強と言えるだろう。

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