大火復興に「心強い」 鈴木財務大臣が糸魚川訪問 事業者と車座対話

 鈴木俊一財務大臣が27日、糸魚川市を訪れ、地元の事業者らと意見交換した。

地元事業者の話に、メモを取りながら聞き入る鈴木財務大臣

 各閣僚が地域に出向くなどして吸い上げた〝生の声〟を政策に生かすための「車座対話」として実施。かつて親族が同市で暮らしていたという鈴木大臣は冒頭、「糸魚川に近しい思いを持っている」とあいさつした。

 地元からの出席者は、伊藤薫氏(イールー代表取締役)、猪又直登氏(カネタ建設代表取締役)、黒石孝氏(糸魚川信用組合理事長)、小林大祐氏(加賀の井酒造第18代蔵元)、中村浩氏(上越漁業協同組合能生支所所属、底引き漁船・光洋丸船長)、松本将史氏(能水商店代表取締役)の6人。それぞれが業務内容、成果や課題、今後の展望などについて話した。

 鈴木大臣は6人の話にじっくりと聞き入り、平成28年の大火やコロナ禍を受けての取り組みなどについて真剣な面持ちで耳を傾けた。原油価格高騰の影響を訴える声も上がり、「コストの問題、まさに原油の話だが、そういうことが地方経済の足かせになっていると十分に認識させていただいた」との見解を示した。

 最後は「これから成長と分配の好循環をつくり、経済成長を安定的な軌道に乗せていくための取り組みを進めていきたい。きょうのお話も参考に、これから頑張らせていただきたい」と総括した。

 車座対話終了後の取材では、「(出席者らは)平成28年の大火、その後はコロナと厳しい状況の中でも非常に前向きで、大変心強く思った。『あの大火を機に新しい地域づくりをしていこう』という意欲を感じた」と出席者たちをたたえていた。

 鈴木大臣はその後、同市大町2の駅北広場キターレなどを視察した。

車座対話終了後、米田徹糸魚川市長(左)の案内で駅北広場キターレを視察する鈴木財務大臣

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