レンジャーズがセミエン獲得 7年1億7500万ドルの大型契約で合意

現行の労使協定が失効する現地時間12月1日23時59分(日本時間12月2日13時59分)の「デッドライン」が迫るなか、移籍市場が大きく動き始めた。1億ドル超の補強資金を用意しているレンジャーズは、ブルージェイズからFAとなったマーカス・セミエンと7年1億7500万ドルという大型契約で合意。二塁手のメジャー新記録となるシーズン45本塁打を記録し、シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞をダブル受賞した強打の内野手が再建中のレンジャーズに加わることになった。

現在31歳のセミエンは、今季ブルージェイズで全162試合に出場して打率.265、45本塁打、102打点、15盗塁、OPS.873の好成績をマーク。オールスター・ゲームに初選出されたほか、二塁手としてシルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞を受賞し、MVP投票では大谷翔平(エンゼルス)、同僚のブラディミール・ゲレーロJr.に次ぐ3位にランクインした。アスレチックス時代の2019年にもMVP投票で3位となっており、直近3年間で2度の「MVPファイナリスト」となっている。

2020年シーズン終了後にFAとなり、1年1800万ドルでブルージェイズと契約。アスレチックスでプレーした6年間は遊撃以外のポジションの守備に就かなかったが、ブルージェイズの遊撃にはボー・ビシェットがいるため、今季は7年ぶりに二塁を守った。しかし、コンバートの影響を全く感じさせず、守備でも好プレーを連発し、ゴールドグラブ賞を受賞。遊撃から二塁へ移り、守備面の負担が軽くなったことが打撃にも好影響を与え、45本塁打の大活躍でシルバースラッガー賞も受賞した。

レンジャーズの遊撃には好守のアイザイア・カイナーファレファがいるものの、二塁は守備に不安を抱えるニック・ソラックがレギュラー格であり、セミエンは新天地でも引き続き二塁を守ることが予想される。再建中で若手の多いチームだけに、チームリーダーとしての働きも期待されることになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.