民事再生法を申請した(株)パネイルの新電力子会社が破産

※画像は実際の企業と関係はありません

 西日本電力(株)(TSR企業コード:016317815、法人番号:9010001171343、渋谷区幡ヶ谷3-39-12、登記上:中央区日本橋兜町20-7、設立2015(平成27)年10月、資本金5000万円、名越達彦社長)と関連会社6社は11月24日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には平山隆幸弁護士(平山法律事務所、新宿区新宿2-9-22、電話03-5363-7391)が選任された。
 西日本電力の負債総額は4610万円で、7社の負債合計は29億1075万円(いずれも2021年4月30日時点)。

 西日本電力ほか6社は電力小売事業を手掛けていた。2021年5月18日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した(株)パネイル(TSR企業コード:300047690、東京都中央区)の子会社として設立。電力需給管理システムの開発を中心としていたパネイルが、電力小売事業への参入にあたってこれらの新電力を設立し、地域の顧客を対象に電力を販売していた。
 しかし、2018年に電力調達価格が高騰し、コスト高となって以降、採算が低迷。パネイルグループの業績が急速に悪化し、金融債務の弁済が難しくなった。バンクミーティングを実施して、リスケを要請するとともに、パネイルグループは当社を含む電力小売事業を大幅に縮小し、事業構造の転換を図った。
 だが、パネイルはその後も事業環境の悪化などから業績改善に至らず、自力再建を断念し民事再生法の適用を申請。子会社については近時、大幅に業容を縮小していたが、パネイルからの貸付金債務などが残っていたため、整理を進めて今回の措置となった。

 同時に破産開始決定を受けた企業は以下の6社。
◇札幌電力(株)(TSR企業コード:018150250、同所、登記上:札幌市中央区大通西1-14-2、設立2016(平成28)年5月、資本金100万円、同社長、負債額3億4114万円)
◇宮城電力(株)(TSR企業コード:018142150、同所、登記上:仙台市青葉区中央4-10-3、設立2016(平成28)年5月、資本金100万円、同社長、負債額620万円)
◇東日本電力(株)(TSR企業コード:018156223、同所、登記上:中央区日本橋兜町20-7、設立2016(平成28)年5月、資本金5000万円、同社長、負債額6億1333万円)
◇東海電力(株)(TSR企業コード:016258991、同所、登記上:中央区日本橋兜町20-7、設立2015(平成27)年10月、資本金5000万円、同社長、負債額16億7254万円)
◇広島電力(株)(TSR企業コード:018142176、同所、登記上:広島市中区銀山町3-1、設立2016(平成28)年5月、資本金100万円、同社長、負債額1528万円)
◇福岡電力(株)(TSR企業コード:016685296、同所、登記上:中央区日本橋兜町20-7、設立2015(平成27)年12月、資本金100万円、同社長、負債額2億1616万円)

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