韓国紙「20万人の《孤児輸出国》だった韓国...市民権ない子も」「文政権はハーグ条約加入約束も果たされず」

韓国が「孤児輸出国」ことや、いまだ関連保護法が未整備であることへの批判が出ている。

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韓国紙プレシアンは1日、『韓国はなぜ国際養子縁組中断の約束を数十年も守れないのか?』を掲載し、この問題を扱っている。

プレシアンは韓国の国際養子縁組問題を長く研究してきたイ・ギョンウン博士の書籍『国際“孤児”養子縁組システム:その起源と発展に及ぼす大韓民国の影響』を引用し、韓国で国際養子縁組が朝鮮戦争直後の1953年から始まり延べ20万人が海を渡ったことを伝えつつ、戦争と貧困によって生じた孤児などが主に養子縁組されたとされる既存の通説については「これは事実ではない」とし、最も多くの子どもを養子に出した時期は1988年ソウルオリンピックの前後であることを指摘した。

同紙は「当時は、その年に出生した児童の1%を超える児童が海外に養子縁組された」とし、「オリンピックをきっかけに西欧メディアの注目を浴びた韓国が《孤児輸出国》という汚名を着ることになったのもこの頃であった」と伝えた。

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その後、金大中政権が養子縁組者に公式謝罪し、その後を継いだ盧武鉉政権でも海外養子縁組の中断を宣言するなどしてきたが、「2021年現在も約束を守れずにいる」ことも伝えている。

同紙は「国連児童人権協約、ハーグ国際児童養養協約など、国際養子縁組を規律する国際協約も韓国では無用の長物だ」とし、「現在100カ国が迫る国が加入したハーグ条約に加入していない」としつつ、「朴槿恵(パク・グンヘ)政府、文在寅(ムン・ジェイン)政府ともハーグ協約加入を約束した」ものの果たされていない現状を嘆いた。

一方で「国際養子縁組において韓国のような児童送出国の責任が大きいが、米国のような児童受領国が(送出国の法的、制度的問題を)認めていなければ、養子縁組は起こり得なかった。受領国の共同責任がある」ことも伝え、オランダなど欧州諸国で政府レベルでの調査が進められ、去る2月にオランダで国際養子縁組を全面中断したことを伝えた。

しかし「《最大児童輸出国》の一つである韓国では依然としてこのような努力を探すのは難しい」とし、米国に養子縁組されたが、両親のミスで市民権を獲得できずにいる韓国系米国人の例などを伝えている。

同紙は「イ博士は出生登録制度を含む、児童保護と養子縁組に関連する法制度の見直しを必要としている」としつつ「数十年間も約束を守れなかった韓国政府は、問題が何なのか分からないというよりは分からないふりをしていると見られる」とし、背景に「出生登録制度を含む、児童保護と養子縁組に関連する法制度」など多くの関連法改正が必要になることに言及した。

忠南日報も一昨年にこの問題を取り上げ、「韓国は最大の養子縁組国米国に最も多くの子供を送った国」であるとし、「問題はまだ我が国はこの虚しい制度で養子を他の国に送ることが問題だ」と批判した。

一方で「養子は親が養育を放棄した場合もあるが、失われた場合も多い」とし、「10年以上行方不明の児童が540人余りになるが、政府による養子縁組(された人の)遺伝子検査が始まったばかりだという点で、政府はこれまで何をしていたのか」と指摘した。

そして、「養子縁組を送る国と受け取る国、両政府が安全と保護を担う《ハーグ条約》を紹介し、我が国もここにいつ加入するかが関心事だ。 これまで児童養子縁組を私的機関に任せた韓国政府にも責任がある。 政府はもはやこのような課題を免れてはならない」と強調している。

これら報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「孤児輸出国という汚名が恥ずかしくて国際養子縁組を防いだとして、その子どもは国内で養子縁組されると思いますか? 私は養子家族として養子縁組の現実を知っています。 国際養子縁組について国内で多く防いでいます。そうすると、障害が少しあったり、年齢が少し高かったり、男の子の場合は養子にされません。我が国は…養子縁組に対して否定的ですが実践をしません。それでも外国でも養子縁組されて家庭に出会い幸せになってはいけませんか?」

「…韓国で生まれた子供なのに親のせいだけにしてはいけない。国家が責任を持って育てないと…」

「…国民性のためだ。醜悪な韓国の姿をみつめ、反省し、直していかなければならない。自ら良くない点に向き合わないと」

「とはいえ海外に養子に行かないとどうなるのか?彼らはどこで育つのか・・・海外国内を問う前に、すべての子供たちが家庭で育つべきであるという最も基本的な人権はなぜ話さないのか?」

「国会議員たちが仕事をしていない」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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