交通費助成 ポイント交換機 19施設に簡易型設置 据え置き型「高額」と異論

 定例長崎市議会は6日、総務、教育厚生、環境経済、建設水道4常任委員会を続行した。教育厚生委は70歳以上へのバス・路面電車の交通費助成事業で、ICカードに付与されるポイントを電子マネーに交換する機械を19地域センターに設ける予算案を審議。うち3カ所を設置費1台当たり294万円の「据え置き型」とする市の提案に、委員から高額だとの異論が上がり、当面は価格の安い「簡易型」を導入することで原案可決した。
 同事業は、バスと電車を利用するたびに運賃と同額のポイントがカードにたまり、これを年間5千円まで電子マネーに換えられる。市はポイント交換機の設置費などとして1480万円を予算計上していた。
 市によると「エヌタスTカード」のポイント交換機は、利用者自身がタッチパネルを操作し電子マネーを受け取る「据え置き型」と、窓口職員が操作する「簡易型」(設置費3万円)の2種類。設置後の賃借料などはいずれも必要となる。
 市は人口が多い中央、西浦上、滑石3地域センターは据え置き型にして窓口の混雑解消を図ろうとしたが、委員から「設置費が高すぎる」「据え置き型でも結局、使い方が分からない利用者に職員が対応することになる」と、費用対効果の観点で異論が噴出した。
 市は当面の措置として、本年度中に19地域センター全てに簡易型を設置する方針に修正。来年6月までに混雑状況などを確認し、必要があれば据え置き型への入れ替えを市議会に再び提案する。


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