長崎県松浦市志佐町の笛吹神社で6日、例大祭があり、地区住民らが長さ約9メートル、重さ約250キロの大しめ縄を神社に奉納した。
言い伝えによると、江戸時代に平戸藩主の参勤交代に同行した住民が道中で大しめ縄を見たのを参考に、五穀豊穣(ほうじょう)を願い同神社の例大祭に合わせて1818年に始めたとされ、約200年の伝統がある松浦の年末の風物詩になっている。
これまでは笛吹地区の笛吹・日隠(ひがくし)地区と烏渡(うど)・馬伏(まぶし)地区が隔年で担当していたが、過疎化で昨年から共同で製作している。
この日は住民約30人が鳥居そばの2本のマキの木に竹を渡し、前日に組み上げた大しめ縄をぶら下げる形で設置。松永弘樹区長は「奉納できてホッとした。年末が来たという感じがする。人口減で作り方を知る人も少なくなってきているが、地域の伝統行事を次代に伝えていきたい」と話した。
五穀豊穣願い「大しめ縄」を奉納 松浦・笛吹神社
- Published
- 2021/12/07 10:30 (JST)
- Updated
- 2021/12/08 11:08 (JST)
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