ミカン畑にクリスマスツリー 世の中を明るくしたい 諫早の住民が手作り

点灯されたクリスマスツリー=諫早市

 ミカン畑が広がるのどかな長崎県諫早市多良見町佐瀬に16日、世の中を明るくしたいとの願いを込めた住民手作りのクリスマスツリーがともった。年末まで午後6時~9時半、点灯する。
 大村湾を望む高台にあるミカン農家、山下正さん(64)方敷地にそびえるメタセコイアに、地元住民有志らがクレーン車を使い、ワイヤに付いた約6千個の発光ダイオード(LED)電球を飾り付けた。メタセコイアは、長崎国体に合わせて市内に整備された並木を見た山下さんの祖父=故人=が気に入り、1970年に植樹。当時は数メートルだった樹高も今では約30メートルにまで伸びた。
 昨年、コロナ禍で沈む世の中を少しでも明るくしようと点灯させたところ、地元住民に好評だったため、今年はLED電球を約千個増やしバージョンアップ。16日は住民約20人がカウントダウンする中、オレンジや赤などの光がともされ、歓声が上がった。
 発起人の岩本清三さん(70)は「この辺りは店の明かりもなく暗いので、点灯させたらきれいだろうと思った。大村湾の波静かな時は、(そばの)海にも光が反射する。ミカンとツリーを地元の名物にしたい」と話した。場所は県営バス宮ノ下バス停近く。

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