韓国紙「世界的環境団体の創設者が《韓国政府の脱原発は詐欺》」「非科学的な《環境タリバン》」

著名な環境団体グリーンピースの創設者が韓国のエネルギー政策を詐欺であると批判している。

朝鮮日報は6日、グリーンピース(Greenpeace)の創設者の一人であるパトリック・ムーア(74)博士へのインタビュー記事を掲載した。

それによるとムーア博士は「太陽光や風力だけでエネルギー転換ができると洗脳し、環境にやさしいという口実で国民に高価な再生エネルギーを使うようにするのは、株式市場で例えると《ポンジスキーム》(※配当金を約束しながら実際は投資を行わない詐欺の一種)と同じです」と述べている。

記事によると、ムーア博士は「化石燃料依存度を減らすことは必要だが、原発なしに再生エネルギーだけに代えるというのは深刻な妄想」とし、「再生エネルギーは莫大な政府補助金と税金減免、エネルギー貯蔵装置(ESS)の設置など費用が多く入るが、原発のような《より高価ではない技術》を使用するときより国を貧しくさせる」とも述べている。

image

朝鮮日報は、ムーア博士のこのような発言について、「韓国をはじめとする一部政府がまるで再生エネルギーだけでエネルギー転換が可能なように幻想を与えているうえに、結局高価となる再生エネルギー生産コストはある意味、国民が負担しなければならないという点で《ポンジスキーム》と違わないということだ」と説明した。

ムーア博士は最近、韓国語版で出版された著書『終末論的環境主義』において、科学に基づかない政策と環境運動は一種の「終末論」に似ていると主張している。また、そのような運動家らを「環境タリバン」と呼んでいることを朝鮮日報は伝えた。

一方で左派系紙のオーマイニュースは、グリーンピースがムーア博士について「創設者ではない」との声明を出していることなどを指摘し、朝鮮日報記事の事実関係に疑問を呈している。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「市民団体や環境団体を名乗る集団が利益団体でないことをまだ知らない人間がいるのか?…」

「詐欺ではなく国民の意識が低すぎて…」

「脱原発は言い訳だ。 運動圏が掌握した現政権が何か新しい国家的事業を作り、途方もない予算を編成し、そこで不正蓄財をするための方便とは疑惑が支配的だ」

「…この人がグリーンピースの創設者というのは合ってるのか?」

「偏向記事ではないのか」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

© 合同会社WTS研究所