ロッキーズ ハードル元監督が特別補佐として2009年以来の復帰

日本時間12月10日、ロッキーズは2007年にチームを球団史上唯一のワールドシリーズ進出に導いたクリント・ハードル元監督がGM付き特別補佐として復帰することを発表した。ロッキーズとハードルはどのような形でチームに復帰するかについて、半年以上にわたって話し合いを続けていたとみられる。ロッキーズは今年4月下旬にジェフ・ブライディッチGMが辞任し、ビル・シュミットGMが暫定GMに就任。シュミットは現在、正式なGMとなっており、ハードルはシュミットのもとで主に選手育成を担当する予定だ。

シュミットは「彼にはマイナーリーグの選手育成だけでなく、スタッフの育成も手助けしてほしいと依頼した。彼は我々に様々なものを与えてくれると思うし、我々が目標としている場所へ到達することを手助けしてくれると思う」とコメント。「彼は明るい人物だ。ロッキーズでの実績もある。我々のチームをよりよくしてくれると思うし、だからこそ私は彼に依頼したんだ。彼がチームに加わり、選手やスタッフの成長を手助けしてくれることを嬉しく思う」と語り、ハードルのチーム復帰を歓迎した。

現在64歳のハードルは、2002年シーズン途中からロッキーズの監督を務め、2007年にワイルドカードから無傷の7連勝で球団史上初のリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズへ進出。しかし、ワールドシリーズではレッドソックスにスイープ負けを喫し、2009年シーズン途中に成績不振で解任された。2011年からはパイレーツの監督を務め、『ビッグデータ・ベースボール』にも描かれたように、当時としては先進的なアナリティクス重視のチーム運営に適応して2013年から3年連続でポストシーズン進出を達成。2019年シーズン終盤に解任され、その後引退を発表していた。

ハードルは打撃コーチとしての経験も豊富であり、2010年にはレンジャーズの打撃コーチとしてチームのリーグ優勝に貢献。近年のロッキーズは「打者天国」のクアーズ・フィールドを本拠地としているにもかかわらず、打撃成績でリーグ上位にランクインするような強打者を育成できずにいるが、その現状を打破することができるか、ハードルの手腕に注目だ。

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