〈10日午後入団発表〉「これからがスタート」目標とされる選手に 期待と希望感を抱き プロ野球・西武に入団 滝澤選手

 プロ野球、埼玉西武ライオンズの新入団選手発表会が10日、東京都内で行われる。育成2位で指名された関根学園高3年の滝澤夏央選手(18)も参加し、ユニホーム姿がお披露目される。背番号も発表される。「小さい頃からの夢だったので、率直に夢がかなってうれしい」と、落ち着いた言動の中にも期待や希望感を募らせている。

プロの世界への決意を表す滝澤選手。今後使用するバットやバッティンググローブを着けて撮影(関根学園高トレーニング室)

 滝澤選手は二人の兄の影響で年長児の6歳から野球を始め、幼年野球チーム・三郷タイフーン、城西中でプレー。関根学園高では1年春から先発出場した。脚力を生かしたスピードある守備(遊撃手)を長所とし、高校2年秋にスカウトが来るようになってから「本気でプロを目指すようになった」と話す。

野球を始めた頃の滝澤夏央選手(中央)。幼年野球の頃は右打ち、中学で左打ちに。右は長兄・拓人さん、左は次兄・有亮さんの球児3兄弟(提供写真)

 安川巧塁監督(29)は「肩の強い選手は多くいるが、滝澤の場合は低いボールで強く投げられる。どんな体勢からも正確に投げられるのはプロも評価していた」と指摘する。

 身長164センチ、体重65キロと現役のプロ野球選手では最も小柄になる見通し。「逆にこの身長だったからこそ、自分の売りのスピード、守備ができる。そこはプラスに思っている」と捉える。

 大切にしている言葉は「向上心」。「今のレベルで満足せずに常に上のレベルを目指してやっていく」と決意する。野球に向かう姿勢は全ての部員の手本になり、ごみ拾いやグラウンド整備などを率先していた。「神様が見てくれると思ったので、小さいことですが、意識していた。人と違うことをすれば、人よりも上達するかなと。そういうことから勝負は決まっていくと思っていた」と取り組む姿勢を話す。

 後輩たちや小中学生に向け、「自分は保育園の頃から一度も夢はぶれなかった。諦めかけた時も、恥ずかしいと思ったこともあったけど、プロ野球選手になるんだと言ってきた。諦めなければ必ずかなう。これからがスタートであり、目標というか、目指そうと思ってもらえる選手、人になれるよう頑張りたい」と強い覚悟を示した。

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