東日本大震災の被災地の現状を若者の視点で伝えようと、横浜の大学生と高校生が11日、岩手県釜石市の高校生とオンラインで語り合うイベントを開催した。街並みの復興の陰にある人々の思いに心を寄せ、わが事として向き合い続けることの大切さを共有した。
交流したのは、実行委員長の慶応大1年小林美月さん(19)ら横浜の学生と、岩手県立釜石高校の震災継承グループ「夢団」の生徒ら。公益財団法人よこはまユースの事業で5月から意見交換を重ね、互いの思いや被災地で学んだ成果を発信することにした。
この日のためにそれぞれが製作した映像を上映。釜石の高校生は映像や語り合いの中で「復興したとは言い切れない」「見えない部分の復興はまだだと思う」などと、10年余りが過ぎた地元の状況について本音を明かした。「震災を経験した人にとっては、10年たっても何も変わらない。自分たちがつないでいきたい」と若い世代が語り継いでいくことの意義も訴えた。