デンカ青海工場が操業100年 石灰石、水資源基に進化

 化学メーカー、デンカ(本社・東京都中央区)の青海工場(糸魚川市)は12月で操業から100周年を迎えた。豊富な石灰石や水資源を活用した生産活動を続けており、今後はカーボンニュートラルの実現に向けた技術開発の取り組みも加速させる方針。

 青海工場は1921(大正10)年12月操業。黒姫山の石灰石を利用したカーバイド(石灰石を電気炉で化学反応させたもの)を用い、石灰窒素肥料を製造してきた。その後は高度経済成長、ものづくり産業の高度化に合わせ、カーバイド製造時に出るガスや生産技術を応用し、セメント、特殊混和材などの無機化学品、特殊合成ゴムや高分子ヒアルロン酸製剤などの有機化学品にまで事業の幅を拡大してきた。

 現在はカーボンニュートラルの実現に向けたCCUS(他の気体から分離・貯留した二酸化炭素を利用すること)技術や特殊混和剤の研究開発を進めている。

2018年に完成したオフィス棟「Omi Innovation Hub」

 デンカは「今後も重要拠点と位置付け、地域と共に、青海工場の持続的な成長を目指していく」としている。

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