全国高校選抜弓道 全国大会に臨む県勢 男子・長崎南山 女子・海星

県内4冠の昨季に続いて勝負強さを発揮する男子の長崎南山=長崎市の長崎南山学園弓道場(写真左)、冬の大舞台に初出場する女子の海星=長崎市の海星学園大山グラウンド弓道場

 弓道の第40回記念全国高校選抜大会は23~25日、水戸市のアダストリアみとアリーナ特設弓道場で行われる。団体(3人制)は記念大会で出場枠が増え、男子60、女子61校がエントリー。個人は男女各100人が参加する。団体は予選から上位32校による決勝トーナメントで競い、長崎県勢は11月の県予選を制した男子の長崎南山が2年連続、女子は海星が初出場する。

男子・長崎南山 “連覇”続ける県王者

 昨季は主要県大会4冠を達成。今季も10月の県新人大会に続いて王座を譲らなかった。選手たちは“連覇記録”を意識していない様子だが、接戦続きの県予選を制した勝負強さは本物だ。主将の清水は「この大会で経験値を上げて、来年にもつなげていきたい」とさらなる成長を誓う。
 長崎南山中時代に個人と団体で全国を経験し、今回も個人も出場する1年生の山川を1番に配置。高い的中率で流れをもたらす。その山川が「大事なところで当ててくれる」と信頼を置くのが、中学時代からチームメートの小田。小田は「予選は調子が悪くチームに迷惑をかけたので頑張らないと」と躍進を目指す。
 この1年生コンビに続くのは落ちの篠崎。「最後の1本は重要。相手にプレッシャーを掛ける射を心掛けたい」と気合を入れる。精神的支柱の清水を含め、個々の調子の波を全員でカバーしながら、まずは決勝トーナメント進出に全力を注ぐ。

女子・海星 次につなげる大会に

 10月の県新人大会1次予選敗退の雪辱を果たして出場権を獲得。全国出場経験があるOBで、今春就任した久留監督は「まだ足りないところはあるけど、どこまで通用するのかが楽しみ。次につなげる大会にしないと意味がない」とチームの奮起を促している。
 1番起用が濃厚な小村は「緊張してしまうけど、絶対に1本目を当てる。持てる力を全部出す」と一立ち目の重要性を強調する。2番立石は海星中時代に団体メンバー入りを逃した悔しさもバネに成長。「ステップアップの大会にしたい。前後のパイプ役としていい流れをつなぐ」と意気込む。
 落ちの出口は中学時代も団体で全国出場。「初心を忘れず、すべての作法を染み込ませてリラックスして臨む」。〓村は「伸びしろ十分」(久留監督)な成長株だ。選手の大半が特別進学クラスに所属。限られた時間の中で磨きを掛けてきた心技体を、冬の大舞台で発揮したい。
※〓は要の女をとったもの


© 株式会社長崎新聞社