【新型コロナ】オミクロン株の水際対策 神奈川県「米軍関係者は入国停止対象外」

神奈川県庁

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の水際対策を巡り、神奈川県は14日の県議会総務政策常任委員会で、米軍関係者は入国停止の対象外になっていると明らかにした。日本政府は11月30日から外国人の新規入国を停止しているが、日米地位協定で米軍関係者は入国停止の対象にならないという。

 立憲民主党・民権クラブの松崎淳氏の質問に対し、県が外務省に確認した内容を説明した。

 米側は米軍関係者に対し、日本への入国時の検査や14日間の移動制限の義務付け、空港からの移動について公共交通機関の利用禁止などの対策を取っているといい、県は「現時点で、日本政府の水際対策と齟齬(そご)が生じているとは言えない」との見解を示した。ただ、県の対応として、「今後の状況によっては、米軍人の一時的な入国の停止や基地間の移動の制限など、より厳しい措置を求める可能性はあり得る」とした。

 陸上自衛隊と米陸軍などによる日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ」参加のために来日した米陸軍関係者約120人は、キャンプ座間(座間市、相模原市南区)で10日間、停留の措置を取った。このうち約110人は、11月30日以前に輸送機で基地内に直接入国。残りの約10人は民間機で入国したが、入国時期は不明という。

© 株式会社神奈川新聞社