“ユウコウマダイ”で誘客を コロナ後見据えメニュー開発 長崎コンベンション協会など

ユウコウを餌にしたマダイの料理=長崎市万屋町、旬彩ながや

 長崎国際観光コンベンション協会と長崎市内の飲食業3社は、同市特産のかんきつ類「ユウコウ」を餌にしたマダイ料理のメニュー開発に取り組んでいる。14日に市内で宿泊業関係者ら向け試食会があり、今後の宿泊施設での提供プランづくりに生かす。
 新型コロナウイルス禍収束後の誘客と県産水産品振興が目的。ユウコウを餌にしたマダイは今年から同市戸石地区で養殖し通年で出荷。ユウコウは身の臭みを抑えるなどの効果があるという。長崎特有の水産品であることから新規メニューの材料に選んだ。
 県の「観光地受入態勢ステップアップ事業」を活用。居酒屋2店舗を経営する「F.デザインNAGASAKI」と居酒屋「まくろう」、「中華酒家てんねんmarket」の料理人が昆布締めの刺し身や皮の煮こごりなど7品を用意。市内ホテルの担当者ら8人が箸を伸ばした。ホテルモントレ長崎の松尾碧総務課係長は「ふっくらした身がおいしかった。ユウコウの名は知っていても日常的ななじみは薄いので、売り込み方を考えたい」と話した。
 今後メニューを決め、来年春ごろまでに宿泊施設と提携した店で提供する観光プランをつくる計画。同協会の担当者は「こうした取り組みで(観光客の)満足度が大きくなれば滞在時間も増え、他の消費拡大にもつながる」と期待を込める。


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