〈新型コロナウイルス〉オミクロン株「総合的に対策を」 中川市長が初出席 上越市コロナ対策専門家会議

 上越市が設置する新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が15日夜、市役所で開かれた。3回目となる同日は、中川幹太市長が初出席。委員らと共に市内の感染状況などについて意見交換・情報共有した。

上越市が8月に設置した専門家会議。10月に2回目が開かれ、同日で3回目

 専門家の知見による分析・助言を通じ、迅速かつ的確な同感染症対策に結び付ける狙い。委員は上越医師会の林三樹夫理事(同会議座長)ら5人で構成する。

 委員らは世界的な流行が懸念されるオミクロン株について言及。林座長は「南アフリカの事例から、感染力の高さが示されている。病原性については今後注視していかなければ」、上越地域振興局健康福祉環境部・医監の山﨑理委員は「大抵のウイルスは感染力が強くなると重症化しにくくなるが、楽観視はできない。病原体の量が相対的に増えるとワクチンを打っていたとしても感染するため、対策について総合的に考えないといけない」と提言した。

 上越地域消防局・消防局長の池田聡委員は、今年は累計10件の同感染症に関する救急搬送があったと報告。9月8日以降の搬送はなく、混乱事例はないという。「今後はオミクロン株による救急ひっ迫の可能性を考慮し、非常用の救急車の運用、人員増強など、感染防護措置に努める」と話した。

 中川市長は閉会に際し、「基本的感染対策の重要性をあらためて認識した。委員の皆さんと協力しながら、まん延防止、重症化防止に向け情報発信していきたい」と話した。

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