アフリカ東部ソマリア沖アデン湾の海賊対処のため派遣されていた海上自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」が19日、海自横須賀基地(横須賀市)に帰港した。海上保安官8人を含めた乗員約200人は出迎えに訪れた家族らと笑顔で再会した。
4回目の派遣となった同艦は6月12日に出港し、現地では4カ月間にわたり海賊対処活動を実施。民間船舶の護衛を5回行ったほか、特定地域の警戒に当たる「ゾーンディフェンス」は99日間に及んだ。英国やドイツなど各国海軍との共同訓練も重ねた。
午前10時ごろ、半年ぶりに戻ってきた同艦から乗員らが次々と下船。関係者や家族ら約300人に見守られながら、帰国報告や表彰式が行われた。
帰国行事の後、取材に応じた熊代威艦長(42)は「無事に帰国でき、ほっとしている。新型コロナ対策で上陸が制限される中、全員が一丸となって苦しい状況を乗り越えてくれた」と振り返り、「年末年始は最大の功労者である家族と穏やかにすごしてほしい」とねぎらった。