わがまち回顧2021 壱岐支局 リコール署名に揺れる

解職請求書を市選管に提出する市民団体の代表者(中央)=壱岐市役所郷ノ浦庁舎

 壱岐市政はリコールを巡る動きに揺れた。市民団体「壱岐の未来」が4月から、白川博一市長の解職請求(リコール)に向けた署名活動を展開。しかし、解職の賛否を問う住民投票を請求するのに必要な数には達しなかった。
 同団体は活動理由として敬老祝い金や各種団体への補助金削減に加え、昨年末に市職員22人が飲食店で会食し、うち6人が新型コロナに感染しクラスター(感染者集団)が発生したことなどを挙げた。リコールに必要な有権者の3分の1に当たる7278人分以上には届かなかったが、6603人分が集まった。
 同団体は「この数字を心にとどめて市政運営をしてほしい」とくぎを刺し、白川市長は「真摯(しんし)に受け止め、これまで以上に市民の声に耳を傾け市政運営にまい進する」との声明を出した。
 任期満了に伴う市議選は定数16に対し21人が立候補。8月1日に投開票され、新議員が決まった。新人7人中4人が初当選した。11月、郷ノ浦町の初山地区で市初のコミュニティーバス「オレンジバス」の運行がスタート。通院や買い物など市民の足として活用が期待される。
 主なニュースは▽勝本町のアイランド・ブルワリーがクラフトビール醸造・販売▽石田町の「シーガルイン」が設置したモニュメントが市初の「恋人の聖地」に認定


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