わがまち回顧2021 大村支局 大村ボート 売り上げ日本一

本年度から試験開催されているミッドナイトボートレース=大村市玖島1丁目、大村ボートレース場

 大村ボートレース場で2020年度に開催されたレースの売り上げが約1592億円に上り、全国1位となった。これに伴い、21年度の市一般会計への繰り出し額も過去最高の80億円となった。
 ボート事業の売り上げは16年度と比べて3倍以上増え、21年も暦年で1600億円超を見込む。新型コロナ禍による「巣ごもり需要」が、8割超を占める電話・インターネット投票の売り上げを押し上げたことが背景にあるとみられる。
 こうした収益は、市立小中学校のエアコン設置や給食センターの整備などに活用されてきた。開設70周年を迎える来年は、SG競走の中で最も格式のある「グランプリ」の開催を予定。今月からはミッドナイトボートレースも試験開催されるなど、さらなる売り上げの拡大が期待される。
 一方、大村ボートは赤字に転落し廃止の危機に直面した過去があり、この好調がいつまで続くかは見通せない。新市庁舎や焼却施設の建て替えといった大型事業も控える中、ボート事業に依存し過ぎない行財政運営も求められる。
 主なニュースは▽引きこもり状態にある小中学生に居場所を提供する「conne(コンネ)」の本格運用開始▽大村市環境センターで火災発生▽長崎大情報データ科学部の誘致を断念▽市立三城保育所の移転方針を表明


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