爽やか風味の「戸石とらふぐの生ハム」 長崎鶴洋高3年が考案

養殖トラフグを材料にした「戸石とらふぐの生ハム」=長崎市、県立長崎鶴洋高

 出荷量日本一を誇る長崎県産養殖トラフグの消費を後押ししようと、長崎市末石町の県立長崎鶴洋高(松尾俊彦校長)の水産科3年生3人が、同市戸石地区産トラフグを使った商品「戸石とらふぐの生ハム」を考案した。水産加工品の製造販売業、石井商店(同市戸石町)で販売している。
 同市たちばな漁協によると戸石地区では例年、養殖トラフグを年間約400トン出荷。県によると、本県全体の出荷量は15年以上前から全国1位が続く。
 レシピを考案したのは、鶴田大宙さん(18)、戀本航一さん(17)、熊上瑛喜さん(18)。フグの製品を同校で考案したのは初という。昨年9月から今年2月までレシピを考え、その後に石井商店が商品化した。
 骨や皮を取り除いた身を塩やレモン汁、香辛料の入った調味液に浸し冷蔵庫で熟成させ、スライスし冷凍。自然解凍してそのまま食べたり、カルパッチョの材料にしたりする。フグの生に近い食感を楽しめ、爽やかな風味が特徴。鶴田さんは「家族で楽しめる味にできた。企業と協力して製品化できて満足」。石井商店の原田麻美子副社長(48)は「魚の生ハム製品は聞いたことがなく、新しい発想に感心した」と話した。
 30グラム入り(1700円)と50グラム入り(2700円)の2種類。問い合わせは石井商店(電095.830.1101)。

「戸石とらふぐの生ハム」を考案した(左から)戀本さん、鶴田さん、熊上さん、原田副社長=長崎市、県立長崎鶴洋高

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