メッツ ロックアウト明けにマクニールまたはスミスの放出を検討か

ロックアウト前にマックス・シャーザーだけでなく、スターリング・マーテイ、マーク・キャナ、エドゥアルド・エスコバーを獲得したメッツ。野手3人の加入と出場停止処分明けのロビンソン・カノーの復帰により野手は人員過多となっており、地元紙「ニューヨーク・ポスト」のマイク・プーマ記者によると、今季不振だったジェフ・マクニールまたはドミニク・スミスのトレード放出が検討されているようだ。11月の時点で複数の球団がマクニールに興味を示していたとの報道もあり、ロックアウト明けにトレード交渉が本格化するとみられる。

現在29歳のマクニールは、メジャーデビューした2018年から3年連続で3割を超える高打率をマークしたものの、今季は120試合に出場して打率.251、7本塁打、35打点、OPS.679と自己最悪の成績。5月に左ハムストリングを痛め、万全のコンディションで試合に出られなかったことも影響した。巧みなバットコントロールや内外野の複数ポジションをこなすユーティリティ性は健在で、メッツが放出に踏み切るのであれば、多くの球団が興味を示すことは間違いない。FAになるのは2024年オフ。保有可能期間はあと3年残っている。

一方のスミスは現在26歳。2019年に89試合で打率.282、11本塁打、OPS.881、2020年も50試合で打率.316、10本塁打、OPS.993と本格ブレイクの兆しを見せていたが、今季は145試合に出場して打率.244、11本塁打、OPS.667と低調なパフォーマンスに終始した。打率が大きく低下したのは、他球団による研究が進み、守備シフトを敷かれる打席が増えたことが影響しているとみられる。マクニール同様、FAになるのは2024年オフである。

この2人に加えて現在28歳のJ・D・デービスも出場機会減が予想されており、トレード要員となる可能性がある。もし新しい労使協定でユニバーサルDH(両リーグDH制)が導入された場合、野手のレギュラーポジションが1つ増えるため、メッツがマクニール、スミス、デービスのうち何人を放出するかはユニバーサルDHの動向次第だろう。ロックアウト直前の移籍市場を大いに盛り上げたメッツは、ロックアウト明けも注目の存在になりそうだ。

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