栃木県内の83頭も殺処分へ 宮城の養豚場で豚熱確認

栃木県庁

 県農政部は25日、豚熱(CSF)感染が確認された宮城県丸森町の養豚場で採取された精液を使って人工授精した豚など、県内2農場の計83頭を「疑似患畜」として殺処分すると発表した。感染拡大を防ぐための国の防疫指針に基づく対応。

 対象は、丸森町の養豚場から精液の提供を受けた那須塩原市の農場の79頭と、日光市の農場に輸送された4頭。一緒に飼育されている豚は疑似患畜には当たらないが、移動制限の対象となる。

 殺処分は26日午前9時から実施し、埋却まで2日以内で完了する見込み。

 農水省によると、丸森町の養豚場は繁殖目的などで豚や豚の精液を出荷しており、関連農場は本県や茨城など11県に及ぶ。農水省は同日、発生元の約7千頭と、出荷先約900頭の計約8千頭を殺処分すると発表した。11県では豚熱ワクチンを接種しているとしている。

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