わがまち回顧2021 平戸支局 空き家活用、市と民間で

協定を交わした黒田市長(左)と福田代表理事=平戸市役所

 長崎県平戸市は5月末、空き家、古民家の活用促進に向けて活動する民間団体「古民家再生協会長崎」(福田敏幸代表理事、北松佐々町)と県内の自治体で初めて連携協定を結んだ。協定に基づき、市内の不動産業者など関係者を交えた「空き家アドバイザー協議会平戸支部(仮称)」の設立準備を進めており、活用策の具体化を目指す。
 市都市計画課によると、市内の空き家は約1300軒(2015年度調査)。人口減少が進む小集落だけでなく、観光客が散策する市中心部でも見られる。本年度はより正確な軒数把握のため5年ぶりに実態調査をしている。
 同市は12年度から、空き家解体処理費用の助成制度を導入。市民からの管理、処分に関する相談は増加傾向にあり、20年度は約100件の解体相談があった。
 平戸は観光業が基幹産業。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いた秋以降、観光客や修学旅行生は増加傾向にある。空き家対策は観光客の平戸への印象を高める景観維持効果も期待される。観光施策の面からも早急な対策が求められる。
 主なニュースは▽市立野子中閉校▽平戸城リニューアル、城泊事業開始▽県立佐世保特別支援学校北松分校開校▽貨客混載実証実験実施へ論議開始▽平戸市長選、12年ぶりの選挙戦を制し黒田成彦氏が4選


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