全日本実業団対抗駅伝 三菱重工 上位候補の強力陣で挑む 元日・群馬

中堅、若手のバランスがとれたチームで臨む三菱重工=長崎市総合運動公園

 第66回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)は来年1月1日、前橋市の群馬県庁前発着コース(7区間100キロ)で行われる。全国6地区の予選を突破した37チームが出場。過去5年で4度入賞している三菱重工は、今年も上位候補として本番に臨む。
 長崎県唯一にして全国屈指の実力がある実業団男子チーム。部員14人のうち、県内出身選手が10人を占め、マラソンを柱にした強化方針で駅伝でも実績を残している。「サブテン」と呼ばれるマラソン2時間10分以内の選手は、日本歴代8位(2時間6分47秒)の井上を筆頭に5人。トラック系に強いスピードランナーの存在も強力陣容を支えている。
 準エース級の定方は今月5日の福岡国際マラソンで終盤まで先頭争いを繰り広げ、他のメンバーも同時期に開かれた1万メートル記録会で軒並み自己記録を更新。20歳の林田は自己記録を約40秒も更新する28分5秒26をたたき出した。井上は自らが持つ県記録を更新する27分43秒17で走り、上々の仕上がり具合をアピールしている。
 大卒2年目の山下は、3月のびわ湖毎日マラソンで初マラソンながら2時間8分10秒をマーク。長距離区間で力を発揮する。大卒1年目の吉岡はどこに配置しても信頼できる安定感がある。林田を含め、この有力若手3人の走りで結果は大きく変わりそうだ。
 主将の的野やカンディエら実績のある選手を序盤に起用し、最長4区(22.4キロ)でエース井上がトップに浮上するのが上位入賞のための必須条件。4区終了時点で1分以上の貯金を得られれば初優勝が見えてくる。
 ライバルは三菱重工が九州予選で敗れた旭化成や前回王者のトヨタ自動車、好選手がそろう富士通、ホンダあたりか。的野は「優勝を取りにいく」、黒木監督も「チャレンジしたい」と意気込んでいる。


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